裸婦像制作過程2
今年度もモデルさんを前にした裸婦画制作の機会が持てました。
クロッキー、F6、F15の油彩画に取り組んだ結果
またしても課題が浮き彫りになりました。
F6油彩画(6時間)
![]() | 立ちポーズ 私は背中からお尻の描写が好きで いつも後ろに回ってしまいます。 おのずと逆光になり 陰翳の色にはいつも苦心します。 |
![]() | 常々入り組んでいるところの 細々とした描きこみに 時間をかけてしまうので 今回は量感を意識し、 なるべく大きく捉えるよう 進めて行きました。 全体と細部のバランスを取るのが 非常に難しいと感じます。 |
F15油彩画(9時間)
![]() | 大まかな形を取ります。 モデルさんは 木のウィンザーチェアに 座っており、 椅子の造形が泣かせます。 あくまでモデルを描くのがメイン 椅子は描きこまない!! |
![]() | 背景の処理。 これにもいつも悩まされます。 どんなふうに収めたらいいのか まだ答えが出ません。 顔の描写、楽しかったです。 描きこみ注意、、、 何度も遠くから確認します。 |
![]() | 師匠からのご指摘。 「手に厚みがない!!」 最後に頑張ったのですが、 思ったように 上手くいきませんでした。 背景を慣らしてしまったのも 反省点。乾いたら、直します。 更に修行の必要性を感じます。 |
先日、とある美術系予備校の講評会を拝見する機会があり、予備校生の皆さんの勢いある作品を見て刺激を受けました。
また、スペシャルな先生の講評も聞けて、大変勉強になりました。その時、印象深かった言葉があります。それは、
視点は常にぶれているので形をしっかり決めなくても良いのだということ。もしかして当たり前のことかもしれませんが、
私にとっては目から鱗の言葉でした。今まで、画面の中に確固たる形を入れようとしていたのですが
確かに、対象も自分も微妙にいつも動いている。描きながら、瞬間だけでなく時間の経過も表現することが、
本質を描くことなのかもしれない…。そう思えたことが、今回、制作するうえでの見方を大きく変えてくれました。
さらには画面構成やら、マチエールやら、技法の上でたくさん課題が見つかって良かったです。
やはり絵は対象を良く見ること、描き続けること、人の意見を聞くこと、客観的になることが大切だなと